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●奧三方岳の思い出4

次に奧三方岳を目指したのは、翌年の冬、1994年2月26日でした。
前回の山行でいたい目にあっていたので、今年は覚悟を決めて出発しました。
奧三方岳と白山
奧三方岳と白山

初日からひどい吹雪になりましたが、日没まで行動を続け、迷わず吹きさらしの稜線にテントを張りました。1mも後退しないつもりでした。
強風の中でも一人でテントを張る方法を研究し、そのための張り綱も増設してきたのです。

翌日はホワイトアウトの中、登高を続け、結構あっけなく三方崩山の頂上に着きました。
ここまで来れば、1時間もあれば奧三方岳へ行けるのでテントを張ることにしました。
頂上はシラビソに囲まれて風あたりも弱く、昨夜に比べたら極楽テント場でした。
テントのそばから
テントのそばから 雪の重さで折れ曲がったダケカンバと別山 

大ノマ谷の斜面
大ノマ谷の斜面

しかし、ここまで登ってきた稜線は、ホワイトアウトでは下山できないことがわかっていました。不安は高まってきます。

翌日は、日が昇ってしばらくしてから視界が開けてきました。一時的に天候が回復してきたようなので、奧三方岳に未練は残りましたが、1600m付近まで下降してテントを張りました。
その日の夕方は良い天気になりましたが、夜半から雪になりました。
翌日は、雪の中平瀬まで下山、3泊4日の山行が終わりました。
またもや奧三方岳へは行けませんでしたが、降りて来たのは正解だと思います。