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●不都合な真実2

この本、読んで面白いものではありません。
「そんなつまらない本、何で借りてきたんだ。」と言うと、嫁さんは、「写真が多くてわかりやすいから」だとか。
「これ以上わかってどうするんだ?」

この本は、「やばいぞ、やばいぞ、やばいぞ」とこれでもかこれでもかと訴えて来る。すごい力である。
後半は、現実的な行動についても一通り書かれているが、ここに来て結構トーンダウンしているように感じる。
「滅びのシナリオ」は完成しているが、「復興のシナリオ」はない。

細かなシュミレーションや統計データの整理は研究者の仕事、私のような庶民がこれ以上わかっても仕方がない。
庶民に必要なのは、とにかく行動することだ。これからどうしたらいいのかということ。私のような堕落した人間でも実行可能な方法論と復興のシナリオだ。
復興のシナリオは現時点では存在しない。だから恐ろしい。

コメント

 池澤夏樹さんのメールマガジンの中に「不都合な真実」の映画を見た感想が載っていました。

 http://www.impala.jp/ikoku/

私がこの本をつまらないと書いたのは、池澤氏も書いてますが、「真新しい内容でない」、「提案している解決策が抜本的ではないものばかり」、という理由です。
解決困難な問題を突きつけられて、嬉しい気持ちにはなれません。
ただ、真新しい内容でないとしても、これだけ広く話題になった(世界の風評はわかりませんが少なくとも日本では)ことは評価できると。「地球白書」とか不当に認知度が低いと思いますし。
気候変化の結果起こる最も深刻な問題は、食糧難とそれによる治安の悪化だと思います。ガソリンが買えずに車に乗れないとか雪が減ってスキーができないとか白山で花が見られないとか、些細なことです。
私の子供の時代にはどうなることか。私も良い死に方が出来ないかもしれませんし。
悲観的にならず前向きに生きるしかないです。そう言えばゴア氏は前向きですね。

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