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●雄谷

久しぶりに雄谷の様子を見に行きました。
かつては源流域の原始の雰囲気を漂わせるブナ林や笈ヶ岳を目的に、足繁く通ったものですが、しばらく遠ざかっていました。
今日は、山菜採りを目的に、昼前からの入山でした。

取水堰堤上流部のスノーブリッジ
取水堰堤上流部のスノーブリッジ 2006年6月3日

2006年6月3日

2006年6月3日

しかし、雪が多いこと。
取水堰堤までの管理道でさえ、例年になくひどく荒れていました。この先の巻き道は、雪崩に磨かれてずべずべになっていることが容易に想像できます。
先週滑落事故があったこともうなずけますなあ、、、とか考えて撮影していると、何と言うことか、その滑落事故のパーティ構成員であった人の一人が登ってきました。
聞くと、その時に置き去りにした装備を回収しに来たといいます。もっと聞くと、北陸一円の著名な登山記録で名前を知っていた人で、共通の知人がいることもわかりました。世の中、狭いものですね。

取水堰堤の上流の河原にもスノーブリッジが残っていました。
私がこの雄谷源流域にはじめて足を踏み入れたのは10年前、1996年6月1~2日にかけてのことです。この年も非常に雪が多い年で、取水堰堤の上流は広大な雪渓に埋まっていました。
今年もスノーブリッジが残っていましたが、その規模は1996年に比べて遙かに小さく、1996年の雪はやはり非常に多かったことがわかります。
ただし、1996年から5年ほど、毎年何度も雄谷源流域に通ってましたが、この間、取水堰堤上部にスノーブリッジが残っていたことはありませんでした。やはり今年の雪は多いと言えます。
そういえば1995年末から1996年始にかけて、白山頂上御前峰に初登頂した山行はとても厳しかったものです。
 
今は、なまった体で、おっかなびっくり来ている状態ですが。。。
 
 
取水堰堤上流では山菜には少し早いようでしたが、帰りに中流部に降りてたくさん採りました。
ウド、コゴミ、アザミ、ギボウシ、イラクサ、モミジガサ。。。

無心に採っているとなにやら動物質の匂いが、周囲を見渡すとやはり。
カモシカが半分骨になっていました。合掌。

今日は撮影ポイントや山菜を求めて本流を何度か渡りました。水がとても冷たい。
ルートを見極めて短時間で手際よく渡らなければ、足がマヒして渡れなくなるかもしれません。転倒でもしたら全身マヒ。そして、それは死を意味します。
本当の自然は、常に死と隣り合わせです。

ちょうど10年前 1996年6月2日
ちょうど10年前 1996年6月2日